⚠注意⚠
ゴコイチと陰キャどものクロスオーバーです。
自創作のクロスオーバー!?気狂いです!
2グループの関係性は大体こんなかんじです。↓
↓ゴコイチと陰キャどものリンクです↓
↓この先より本編です↓
●一宮視点●
1
高校二年後期。うちの学校は生徒会長が三年生から二年生に交代するこのタイミングで、各委員会のメンバーも一新する制度だ。委員会は部活をやっていない人がほぼ強制的に所属させられる。つまり俺みたいな。
俺は一年の時と二年の前期は一応天文部に所属していた。本当に一応。部員が少なすぎるのと活動実績がなさすぎて廃部になったので、今俺は初めて委員会の集まりに参加しようとしていた。
俺と一緒のクラスの二井は今日は部活(弓道部)があるので、委員会が終わったら一緒に帰ろうと提案してくれた。そんなこと言われなくても、約束がなくても、俺は多分二井の部活が終わるのを待っていただろうし、二井も多分俺を待ってくれたと思う。二井は俺に対して義理堅いし、俺も二井に対して義理堅い。俺と二井はツーカーと言ってヨシ。
そんな二井は教室を出ていく直前にはた、と立ち止まって俺にじとっとした視線を向けた。
「え、なに」
「……嫌な予感がする」
「えぇ、やめろよ。二井が言うと変に信憑性あるんだよ」
「知らない人には着いていくなよ」
「俺! 高校二年生! ここ学校!」
「似たようなこと言って昔散々な目にあっただろ」
あったっけそんなこと。いつのどれだ。
「大丈夫だって。どうせ喋るような人もいないだろうし……」
そう言うと、二井は「まあそうだよな」と言わんばかりの表情をしながら、無言でゆっくり頷いて部活へと向かって行った。ムカつくなオイ。
さて、俺も向かうか。
俺が所属した委員会は美化委員。基本的に一クラスに一人ずつ各委員会の役員を選出するので、俺は隣のクラスの帰宅部である三好と四ツ谷を誘ってみた。が、どういう訳かどういう技を使ってか、二人とも委員会を免除された。二井と違ってアイツらは俺に対する義理が一切無い。
美化委員の集まりがある教室に向かうと、既にたくさんの役員が席に着いていた。どこに座ろうか見渡していると、教室の後方に座りやすそうな席を発見した。その横には、馴染みがある人が座っている。俺は吸い込まれるようにその人の隣に座った。
「あ……」
「えっと、よろしく」
俺が無難に挨拶をすると、その人はぎこちなく首だけで会釈した。面識があるとは言え、仲良しという訳ではない。
「一宮くんも美化委員だったんだ。なんか、かなり久しぶりな気がする」
「ね、廃部になった時のお葬式みたいなミーティング以来じゃない?」
そうかも、と彼は苦笑いした。その後のラリーは無し。特別盛り上がる会話はない。この高低差が皆無の会話、普通の人。俺の周りにはいないタイプで感動する。
彼の名前は黒野文くん。俺と同じ天文部に所属していた。とは言え活動がかなり少なかったし、みんなで集まってなにかをすることもあまり無かったので、黒野くんと会話した記憶は殆ど無い。だから黒野くんが俺の名前を覚えていたことにちょっと感動した。
そんな黒野くんは俺の周りをきょろっと確認した。
「今日はいないんだね、あの人たち」
「あの人たち?」
「一宮くんとよく一緒にいる、……ほら、えーっと、なんか、集客力がありそうな人たち」
「集客力」
多分、二井三好四ツ谷五藤だろうな。多分ってか、絶対。俺は首を横に振った。
「誘ってみたけど入ってくれなくて……ってか、それを言うなら黒野くんだって、あの怖い人たち一緒じゃないの?」
黒野くんは俺と同じように首を横に振って、同じクラスだからねと答えた。
黒野くんと時々廊下ですれ違う時、黒野くんはだいたい三人の人に囲まれていた。俺はそれを見るたびになんか凄い組み合わせだなと思っていた。
「怖いかな。怖いの木闇だけじゃない?」
「木闇って、あの美人ヤンキー?」
「ああうん、多分そう」
「確かにあの人はめちゃくちゃ怖いけど、サイボーグみたいな人も怖いじゃん」
「サイボーグ……漆か」
「あと体デカい人も、デカくて怖いし」
「夜差ね。アイツらはみんな小心者だから怖くないよ」
小心者……? そうなのか。みんなそう見えないけど。球技大会の時に一人で一生ドリブルしてシュートして点数を入れまくってほぼ一人の力で相手チームを負かしたような人間のどこが小心なんだ?
「アイツらなんかより、一宮くんの友達の方が怖いよ」
「え!? 怖くないよ、みんなバカだし……いや、バカっていうのは頭が悪いとかじゃなくて……いや、普通に頭悪いやつもいるけど……」
「ああ、うん、言わんとすることは分かるよ。……あ、一宮くんの友達にそう思うんじゃなくて、アイツらがそうだから、えっと……」
黒野くんはなにかを言おうとして、でも考えがまとまらなかったのか、俺を見て困ったように笑った。
「なんか俺達って似てるね」
「えっ、俺もそれ思ってた!」
「一宮くんも?」
「うん。上手く言葉にできないけど……、こう……なんて言うかな……」
「そうなんだよね、言葉にできないけど……」
これだけ長く黒野くんと会話したことなんて今までなかったけど、この安心感と雰囲気。兄弟とまではいかなくても、いとこくらいの同属ではあるような気がする。理由は説明できないけど。
二人してこの言語化できない共通項について考えていると、担当の先生がやってきたので、ここで俺達の会話は終わった。
なんだ、俺アイツら以外の友達いたじゃん。
2
美化委員の集まりが終わり、教室にいた人はほとんど帰ってしまった。二井の部活が終わるまでもう少し時間があるので、せっかくだから黒野くんともう少し親睦を深めてみるかと声をかけようとした時だった。
ガラガラピシャンッ! と、勢い良く教室の扉が開かれる。あまりにもけたたましい音だったので、俺と黒野くんは肩を震わせて扉の方を見た。当の人は脚で扉を開けたのか、片足が地面から浮いていた。そして、腕組みをして黒野くんを鬼の形相でじっと見つめていた。
「おい黒野ォ! テメェなんか忘れてることあるよなぁ!?」
「え?」
「ヒッ……」
表現するなら、吠える狂犬というか、気性の荒いアフガンハウンドというか。とにかく恐ろしく顔の整っている綺麗な男が凄んでいた。学校内でここまでキレてる人、俺は見たことがない。
出た出た、黒野くんの友達の中の一番怖い人!
「とぼけてんじゃねぇぞ! お前のせいでこっちは大事な時間無駄にしたんだからな!」
そう言って、黒野くんの怖い友達__木闇くんは、ズカズカと教室に入って来て黒野くんの真正面に立ちメンチを切った。怖いよ。でも黒野くんはそんな木闇くんに慣れているのか、全く動揺はしていなかった。
「心当たりないんだけど……」
「しらばっくれんな!」
木闇くんはポケットからスマホを取り出し、その画面を黒野くんに見せつけた。俺も後ろからチラ見して確認してみたら、その画面は何かのゲームの画面だった。
「委員会前に俺にハート送れって言ったよな」
あ、ハート……。
多分フレンド登録してる人にライフを送れる系のパズルゲームだろう。木闇くんってそういうゲームやるんだ……。
「あ、ごめん、忘れてた」
「今フェスやってる大事な時期って分かってるよなァ!?」
木闇くんは黒野くんの胸ぐらを掴んだ。行動の物騒さと怒りの原因がイマイチ分相応に思えず混乱する。木闇くん、ランキングとかも気にするんだ。
「だからごめんって。今送るから」
「おっせえよ。さっき全回復した」
「回復早くない?」
「課金したんだよ誰のせいだよお前のせいだバーカ」
「理不尽だよマジで……。なんでお前が一番熱中してんだよ、あんなにバカにしてたのに」
「あぁ? うるせえな調子のんなカスが」
黒野くんは捕まれた胸ぐらを、そのままガクガクと揺さぶられていた。
うん、木闇くん、死ぬほど怖い。こんな意味の分からない人間、関わらないのが一番だ。
ソロっと教室を抜けようと思って静かに動くと、木闇くんは俊敏に俺の方に顔を向けた。怖いくらいに整っている顔面の圧が俺を射抜いた。
「んだよこのチビ、見てんじゃねえぞ」
「え!? すすす、すみません、すみませんホント」
ヤバい、目付けられた! ちびりそう!
「見せもんじゃねえんだ、見るんなら見物料払え」
「え!? す、すみません、今25円しかなくて」
「あ? 駄菓子屋でしか買い物しないんか?」
「おい木闇、一宮くんに絡むなよ!!」
黒野くんは木闇くんの肩をバシッと叩いた。なんて勇気のある行動だ。ちょっとでも黒野くんは自分と同族だと思ってしまった自分を恥じたい。こんな普通の顔をして、かなり肝が座っているようだ。
木闇くんは黒野くんにちっと舌打ちをして、そしてもう一度俺の顔を睨みつけた。
「誰だよ、お前黒野の何?」
「はひっ、な、なに、何!? なにって、え!?」
「ただの友達だよ! もうほんとごめん一宮くん! 木闇、帰るぞ」
「友達だァ……? 黒野に友達がいるわけねえだろ現実見ろ」
「その言葉そっくりそのままお前に返すよ!」
凄い。木闇くん相手にこうも堂々と言葉を返せる人がいるんだ。拍手を送りたい。
黒野くんは木闇くんを引っ張って教室を出ようとしていたんだろうけど、その木闇くんは引っ張っても微動だにしなかった。黒野くんは何度も木闇くんの腕をひっつかんではその場で足踏みをして、でも動かせず、またひっつかんで足踏みをして、を数回繰り返して息切れを起こしていた。木闇くんはそんな黒野くんに冷たい視線を送っている。ぜぇはぁと荒い呼吸混じりに「木闇さん、一緒に帰ってください……」と黒野くんが小さく呟くと、木闇くんは「ザコが」と返して、逆に黒野くんを抱えて教室を出て行った。
「てか俺なんて待たずにさっさと帰ればよかったのに……。それを言うためだけに待ってたの?」
「迷惑料払えよ」
「お前いつからゆすり屋になったんだよ」
廊下から微かに会話が聞こえてくる。俺は一人残された教室で呆然と佇んでいた。
なんか……嵐みたいな人だったな……。木闇くんとは、もう一生関わりたくない。
暫く心拍数を落ち着かせていると、部活が終わったであろう二井が迎えに来てくれた。
「一宮、帰るぞ」
「あ、うん」
「悪い、遅くなった」
「いや全然……」
「良かった。何事もなかったか?」
「う……ん」
なんだ、あんなやりとりの後だと、二井が尚更真人間に見える。本当に木闇くんと同い年か?
「あ、そういえばこれ。渡しそびれた」
二井はスクールバッグから小さめの高級感のある箱を取り出して、俺に渡した。
「これ何?」
「前に一宮が俺の家族にクッキーくれただろ? 手作りのやつ。両親からのお返しだ」
「ゴデ○バ……!」
「で、俺からはこれ」
そしてもう一つ、二井からまた高級そうな箱を貰った。
「ラ、ラデ○レのマカロン……!?」
「なにがいいか分からなかったから、結局親に勧められるがまま買ったけどな……」
「えっ、ありがとう!? あんな安い手作りクッキーごときで」
「美味しかったぞ」
二井はまた作ってくれ、とはにかんだ。
な、なんだこの男〜……。
「……俺、二井で良かったよ……」
「は!?!?!?!?」
「同じイケメンなら、性格の良いイケメンの方がいいしな」
「ど、どどど、どど、どど、どっ、どっ」
ラえもん? 今のオープニングの方だな。
「どういう、意味の」
「二井はそのままでいてくれ」
「あぁ……?」
俺って人付き合いかなりいい方かも。人付き合いなんて呼べるレベルの人間、数人しかいないけど。黒野くんを見ていたら、自分ってまだマシだなと心底思えた。
3
次の日の放課後。
美化委員の仕事は、主に放課後の教室以外の掃除なので、俺と黒野くんは玄関の掃除担当になった。生徒用の玄関と、職員玄関の二ヶ所。
「じゃあ俺職員玄関の方掃除してくるね」
黒野くんは清掃用具を持って職員玄関の方に向かった。俺は生徒用の玄関担当。めんどくさいけど形だけでもやったように見せなければと適当に玄関をほうきで掃いていると、背後からガシッ! と肩を何かに掴まれた。
「ひっ」
「よぉガキんちょ」
「ぴぃ……」
この声、この無遠慮さ。
思い当たるフシがありすぎてぎこちなく後ろを見ると、木闇くんが不敵な笑みを浮かべながら立っていた。そしてその腕をそのまま俺の肩に回して、俺が動けないように固定してきた。心臓が爆速で音を立てた。
「なんだっけなぁ……黒野のトモダチ? お前名前なんだっけ」
「ガキんちょでいいです……!」
「ああそう、じゃあクソガキで」
「下方修正やめてもらっていいですか……!?」
ヤクザに本名教えちゃ駄目って聞いたことがある。だからもうクソガキでもなんでもいいや。とりあえずこの人とまともに関わってはいけない。というか、なんで俺に絡んでくるんだろう。
俺がブルブルと震えていると、遠くの方からバタバタと足音が聞こえてきた。こっちに向かって来る。
「木闇くん、先行かないでよぉ〜……ひぃ、また知らない人に喧嘩売ってる……!」
誰だ、また新しい人が。
声のする方を向くと、遠くの方で体のデカい、ぽやぽやした男が俺達をジロジロと見ていた。あ、この人はたしか……、夜差くん。黒野くんがよく一緒にいる人だ。
夜差くんはまるで品定めするかのように長い間俺を上から下まで見て、俺の顔を見て、そして意を決したかのように俺達の方に近付いた。
「だっ、駄目だよ! 誰でもかんでも絡んじゃ駄目!」
「お前今コイツ弱そうだから何かあっても自分でも勝てそうだなとか考えてたんだろ」
「ち、ちが、違うよぉ!」
夜差くんは面白いくらいに慌てて手を横にブンブン振っていた。絶対そうじゃん。
訳も分からず、まだマシそうな夜差くんに「この人引き剥がしてください」と目線を送ると、夜差くんは慌てて俺の肩に回っている木闇くんの腕を引き剥がそうとしてくれた。が、なかなか動かない。昨日もこの光景見たな。
「んもー! 木闇くん無駄に力だけ強い……! 漆くんも手伝ってよ!」
夜差くんはそう言って、遠くの方に目をやった。今まで全然気付かなかったけど、もう一人いた。
「サイボーグっ……」
思わず声が出た。サイボーグの人だ。名前は確か、漆くん。掲示板に貼ってあった壁新聞を読んでいたらしい。漆くんは夜差くんの声に反応して、焦るでもなくゆっくり歩いて俺達に近寄ってきた。そしてこの大きい男でも引き剥がせなかった木闇くんの腕を、いとも簡単に引き剥がしてくれた。木闇くんは痛えな! と叫んで漆くんを睨んだ。夜差くんはそれを見て「そろそろリンゴ潰せるんじゃない?」と一言。この人達、なんなんだ。
「木闇、この人は誰だ」
漆くんは俺の真正面に立って俺をじっと見つめた。きっちり分けられた黒い前髪、真っ黒な目、全く動かない表情筋。どれをとっても怖すぎる。俺は蛇に睨まれま蛙のように尻込みした。
「黒野の友達だとさ」
「黒野の友達……?」
「えぇっ! 黒野くんって、他クラスに友達いたんだ……」
「は、はひ……」
三者三様に俺をじっと見てきた。怖い。なんで俺がこんな目に。もう帰りたい。
「へぇ、黒野くんの友達ねぇ……」
「黒野の……」
「いつから、どんなふうにトモダチになったんだァ?」
帰りたい!!
「と、友達じゃないですぅ……」
何故か詰められ、思わず否定の言葉が口から出た。こんなことになるんなら役割分けずに黒野くんと一緒に玄関掃除すれば良かったと遠い目をし始めた時だった。
「一宮、どうせ今日お前んち集合ならとっとと終わらせよ。掃除手伝う__」
これほどまでに我が友のタイミングの良さに感動したことはない。今日たまたま部活がオフの五藤が玄関にやって来た。
「五藤様! 万歳!」
「え?」
目で訴えると、五藤は俺以外の三人を一瞥して眉をひそめた。
「何?」
怯むことなく、五藤は木闇くん達に詰め寄った。サンキュー五藤、お前ほんとかっこいいよ。
「ヒッ、怖い人だ……!」
「……」
夜差くんと漆くんは五藤が詰め寄った途端に、一緒になって後退して行った。おい、俺の時と反応が全然違うぞ。
五藤はそんな二人には目もくれず、木闇くんに話し掛けた。
「なんだ木闇、一宮に用あんの?」
「えっ、知り合い!?」
呼び捨てできる仲だと。
「こいつ一年の最初の頃サッカー部仮入部してたから」
「え」
「いつの話してんだよ五藤」
「ほぇ……」
つまり、元部活メイト。この二人がいるサッカー部、いろんな意味で怖すぎる。
木闇くんは何かを考えるかのように俺と五藤の顔をじっと見比べて、ああ、と一人で納得していた。
「お前五藤のとこの……」
「え?」
「こんな乳くせぇガキだったのかよ」
「は?」
一方的にとんでもない悪口を言われたな。言い返そうにも怖くてなにも喋れない。五藤の方を見ると目を逸らされた。ほんと、なんだ?
木闇くんは途端に興味を無くしたかのようにスタスタと玄関を出て行った。それを見て、夜差くんが慌てて俺達に「ごめんなさいっ」と言って木闇くんに着いて行き、さらにそれを追うかのように漆くんが無言で玄関を出て行った。
五藤はその一連の流れを見てポカンと口を開けていた。
「なんだったんだ……?」
「俺が聞きたいよ」
本当に、俺が聞きたい。木闇くん達、一体何がしたかったんだ。
「一宮、木闇と知り合いだったのか?」
「いや、全然、もう全く。それを言うなら五藤だって」
「俺もそんなに交流ある訳じゃないよ。部活一ヶ月くらいで辞めてたし、来てもエグい独りよがりプレイで部員全員から嫌われてたからな」
そこまでキャラがブレないと、むしろかっこいいまであるな。
「なんで絡まれてたんだよ」
「だから俺が聞きたいって。めちゃくちゃ怖かった……」
黒野くんはあんなのと毎日一緒にいるのか。黒野くんに近付くと、つまりアレも一緒にやってくるということか。……そうか、そうか……。
「……俺、やっぱお前らだけで十分だよ」
やっぱり、無駄に交流関係を広げるのは辞めよう。俺の場合、何故かロクなことが起きない。
「ふーん?」
五藤は俺の言葉を聞いて、いやにニヤニヤしながら清掃用具入れからほうきを取り出した。
「さっさとやろうぜ。三好と四ツ谷も教室で待ってる」
「なんでアイツら来てくれないの」
「めんどくさいって」
「キィ……。ムカつく、不義理!」
「よかったなあ、俺がいて」
五藤がご機嫌そうに俺を見る。
よくあんな怖いのと喋ってご機嫌でいれられるな。
●黒野視点●
1
「お前ら、一宮くんになんかした?」
昼ごはんを食べる三人の手がぴたっと止まる。何だこの空気。妙な違和感を感じていると、木闇が一宮ってダレ、と呟いた。
「前にお前が失礼な絡みをした人だよ」
「さあ、知らね」
木闇はパンをかじり、やっていたスマホのゲームを再開した。ほんとか? と思って漆と夜差を見ると、二人ともススス……と目を逸らした。
「一宮くんが俺のこと避けるようになったんだけど」
「へ、へぇ〜、なんでかな? えへへ」
「俺はそんな人知らない」
「あっ、えっと、俺も知らないよ!」
「ほんとかぁ?」
漆と夜差も否定する。怪しいな。でもどうせ何も言ってくれないんだろうなと思ってため息をついた。せっかくできた友達なのに。
「てか絶対木闇のせいだからな」
「ハァ? ふざけんな、誰のせいだって?」
「お前が黒野くんに詰め寄るから……」
「お前はそうやってなんでもかんでも人のせいにして生きてくのが上手いな」
……。
コイツ……何故だ……特大ブーメランのはずなのに、何故こんなにも自信満々にこんなことが言えるんだ……。
「俺分かってるからな! お前ら3人、友達いなさすぎて俺が友達作るのが許せないんだろ」
「は?」
意外にも、俺の言葉に真っ先に反応したのは漆だった。漆は顔を上げて俺を見つめる。
「別にそんなこと一言も言ってないが」
珍しく反論するな。
「そもそも友達なのか、その人とは」
「え、友達……だよ……」
友達……だよな。え、不安になってきた。
俺が詰まりながら返すと、すかさず夜差が「ふーーーん」と長い相槌を打った。無性に怖くなって夜差を見ると、妙に落ち着いた雰囲気で頬杖をついていた。
「じゃあそれで友達なら、俺とは友達以上だね!」
「……ん?」
「ねーっ」
ハムちゃんずのような笑顔で同意を求められ、思わずへけっと返しそうになった。
「なんで夜差限定なんだ?」
「もう漆くん、黙っててよぉ」
「コイツマジでケダモノだな。おい黒野、夜差の言う事はとりあえず全部否定しとけ」
「木闇くん、もー、うるさい!」
わちゃわちゃと。こいつら楽しそうだな。
俺は元の質問もすっかり忘れて、こいつらっていつまでこんな底辺争い続けるんだろうとぼんやり思いながらご飯を食べ進めた。
2
お昼休みの終わり際、5限目の体育の授業のために体操服をロッカーから取り出そうとした。でもロッカーの中に体操服がない。そういえば昨日の夜玄関付近に置いてそのまま忘れて来たなと思い出した。この学校の体育は体操服を用意できなかっただけで減点される最悪システムだ。俺は体育が得意ではないのでこんなところで点数を引かれては困る。ちなみに今まで体操服を忘れたことなんてなかった。どうしよう。誰かに借りないと。
弟……は駄目だ。絶対に嫌だ。もし今日体操服を持って来ていたとしても絶対に借りたくない。俺の弟は同じ学校の一年なので連絡を取ろうと思えば取れるけど、どうせろくでもない事言われるだろうし、ろくでもない事させられるだろう。
頭を悩ませていたけど、ふとお昼休みの会話を思い出した。そうだ、一宮くん。一宮くん、体操服持ってないかな。多分体格も一緒くらいだし、ちょうどいい気がする。
他クラスに行くことなんてほとんどないので、緊張ぎみに一宮くんのクラスに向かうと、どこからか帰ってきたであろう一宮くんとばったり出会った。なんてタイミングの良さだ。
「あっ、一宮くん!」
「あっ、ひっ、黒野くんっ」
「え?」
一宮くんは俺を見るなり体を縮こませて、周りをキョロキョロと見渡した。
「ど、どうしたの」
「……今日はあの人達いない?」
「……うん」
首肯すると、一宮くんはほっと胸をなでおろした。クソ、アイツら一宮くんに絶対なんかしただろ! ムカついてきた。後で絶対問い詰めてやる。
「あのさ、俺今日体操服忘れちゃって……もし持ってたら、貸してくれないかな」
「体操服? あ、うん。今日俺使っちゃったけど……あっ、でも汗全然かいてないよ、それでもいいなら」
「全然いいよ。悪いけど借りてもいい?」
「うん!」
一宮くんは小走りで自分の教室に入って行った。良かった、これで一安心。やっぱり他クラスの友達って作っておくべきだな。
俺は教室の扉付近で一宮くんを目で追った。自分の机に向かい、横に掛かっているカバンに手を伸ばす。そしてふと目線を上げると、一宮くんの机の周りにたむろしていた人達の視線が俺に集中していた事に気付き、俺はびくっ! と肩を震わせた。アレだ、一宮くんとよく一緒にいる怖い人達だ!
「はい、どうぞ!」
一宮くんは犬のように俺のもとに駆けつけ、体操服を渡した。
「ありがとう! 洗って返す! 明日返す!」
咄嗟に受け取り、一宮くんの目もまともに合わせずその場を離れた。
俺には怖いものが現在5つある。理性を失った漆と、頭がキレてる時の夜差と、仲間外れにしてしまった時の木闇と、木闇のお母さんと、あと一宮くんの友達4人。その4人が全員いた。とにかく俺とは住む世界が違いすぎて怖いのだ。俺は陰キャだから、ああいう居るだけで華やかになる人は本能的に怖い。
チャイムが鳴ったので急いで更衣室に向かい、一宮くんから借りた体操服を着ると、そこに刺繍された一宮の名前を見てまた夜差と木闇に詰め寄られた。もうめんどくさすぎ。自由にさせてくれよ。
ただ一人、漆だけは静観して、体育館に向かう途中の廊下で俺に向けてぼそっと呟いた。
「嫌な予感がする」
「えぇ、やめろよ。漆が言うと変に信憑性あるんだよ」
「……」
漆はぷいっと正面を向いた。無責任に不穏な事を言うな。
3
美化委員の放課後清掃は一週間で交代制なので、今日も今日とて放課後に職員玄関を掃除していた。今日はこのあと夜差の家でドンハンをやるとかで、みんなを教室に待たせてしまっている。先に行っててくれればいいのに。先に行かないなら俺の手伝いくらいしてほしい。
玄関をほうきで掃きながら、明日絶対に一宮くんに体操服返さないとな、なんて思い出していると、背後から生徒の話し声が聞こえて手を止めた。ここは職員用玄関だから、生徒はあまり通らないはずだけど。何故か分からないけど、本能的に振り返っちゃいけない気がした。
「だからそろそろ新しい種類のペットが欲しくない? って提案したら家族会議でどの動物がいいか話し合うことになったんだけど」
「三好一家、仲良すぎない?」
「姉ちゃん三人とも『マイクロブタがいい』っつって……ミニブタよりもっと小さいブタなんだけど。普通に高いし、ペット保険もほとんど適用されないし、診てもらえる病院も少ないから結構大変なんだけどさ、姉ちゃん達があまりにも結託して父さんにお願いするから、そろそろ圧に負けそう」
「なんでブタ?」
「可愛いでしょ。俺と小さいブタ」
「商売の匂いがしてなんか嫌」
「失礼だな。小さいブタに追いかけられる一宮とか見たくない?」
「まあ……」
ああ〜、もう……。一宮って言った……。絶対振り向かない。振り向かないぞ。
「ねぇ、あんた誰?」
「ヒィッ」
負けた。喋りかけられた。恐る恐る振り返ると、俺の背中ビタ付けで圧が凄いデカ〜い男が立っていた。
「わざとらしいよ四ツ谷〜。ねぇ、黒野文くん」
「ヒィッ!?」
更にその後ろ、大きい背中の奥からひょこっと顔を出した柔和そう(というのは一般的な感覚であって、今の俺は到底そんな第一印象を抱けない)な男がにこっと笑いながら俺を見ていた。俺の名前を存じ上げておられる。なんでこんなことに。
「ああごめんねびっくりさせて。黒野文くんだよね?」
「……はい」
「黒野文くん、今日一宮から体操服借りてたよね?」
「はいっ……」
「一宮が俺ら以外と物の貸し借りするところなんて初めて見たからびっくりしちゃって。ごめんねー、黒野文くん」
「は、はい」
「で、明日にはちゃんと洗って返すのかな、黒野文くん」
「フ、フルネームやめてもらっていいですか……!?」
目の前のビタ付け大男__もとい四ツ谷くんと言っていたか。四ツ谷くんは重めの前髪から鋭い視線を俺に注ぎ、じっと見下ろしていた。そしてその後ろで、まるで茶々入れをするかのごとく三好? くんが笑顔を浮かべながら一方的に俺に喋りかけている。怖い。
「あ、あのっ……なんっ、なんでしょうか……」
「一宮の友達なら、挨拶しないとと思って。ねぇ四ツ谷」
「……」
「四ツ谷もこの通りよろしくね〜ってさ」
「絶対思ってないですよね!?」
四ツ谷くんは相変わらず黙っていた。何がよろしくだよ。むしろ俺のこと睨んでるんだよな。同じ大男なのに、なんで夜差と比べると雰囲気がこうも違うんだろう。夜差なんて視線は高いだけでずっと俺の足元でキャンキャン泣いてるだけだからな。
三好くんはまだ喋りやすい……というか、まあ、本当に自分から一方的に喋ってるだけなんだろうけど、瞳の奥に宿る狂気を感じて仕方がない。
「いつ」
「え?」
「……いつ、仲良くなったの」
「え?」
四ツ谷くんが喋った。仲良くなった、というのは、一宮くんのことだろうか。
「いやっ、そんな、委員会一緒なだけで」
「じゃあ体操服借りるような仲にはならなくない?」
「お、俺が、その、他クラスに借りる友達いないから、消去法で」
「消去法?」
「ヒッ」
ぴくりと四ツ谷くんの眉毛が動く。怖いよ。脚が震えてきた。何を言っても不正解な気がして、安易に喋れない。
「え〜、それなら俺が今度から貸してあげる。ね、黒野くん?」
「え……」
と、三好くん。四ツ谷くんの横に並び、恐ろしいほどの眼力で俺を見ていた。
「一宮に借りない方がいいよ。一宮ってすっごいバカだから、自分が誰に体操服を貸したかすら忘れちゃうよ」
「え、え……流石にそれはないんじゃ……」
「今度からは俺らから借りなよ」
「ら……?」
俺の言葉と同時に、四ツ谷くんが横にいた三好くんをじろりと睨んだ。三好くんは何も気にしてないようで、四ツ谷くんの背中をバンバンと叩いた。ヒィ〜、もう頼むから刺激しないで。
「あっ、あの、お気持ちはありがたいですが……、そんな、お、おこがましいこと、できないので」
「え? じゃあ一宮から体操服借りるのはおこがましくないの?」
ウーーー、何言ってもやっぱり不正解にしかならない。この人達、一体なんなんだよ。こんなことになるんなら役割分けずに一宮くんと一緒に玄関掃除すれば良かった。
「俺らに対してそんな遠慮しないで! 一宮の友達なら俺らとも友達なんだから。ね、ほら、仲良くしよ?」
「え」
「だよね、四ツ谷」
「うん、そうだね」
「え」
「是非、俺らとも仲良くしてほしいなあ〜。ね、四ツ谷」
「うん、そうだね」
「え」
「そうだよね、黒野くん?」
そう言って、三好くんの手が俺に伸びた。握手ということだろう。怖い。これを握ったらどうなるのか。一宮くんと交流するたび、この一軍達が俺を品定めするのだろうか。
「アッ、いや……と、友達じゃないです……」
「え? なに? 断るの?」
「あっ、ちがっ、いや、い、一宮くんとは、友達じゃない、んで……あの……」
「……フーーーーーーン?」
三好くんの意味ありげな長い長い相槌を受けていると、ドタドタと廊下を走る音が聞こえてきた。
「黒野くーん、木闇くんがカンカンに怒ってるよぉ。もう五時半過ぎたよ……ヒッ」
ナイスタイミングだ夜差! ナイスタイミングだけど、ナイス人選ではなかった。たまたまやって来た夜差は四ツ谷くんと三好くんの姿を確認するなり、その場でぴたっと止まって体をぶるぶると震えさせた。四ツ谷くんが曲げていた背を少しばかり正して、そしてじっと夜差を見た。それに更に身を縮こませる夜差。大男が、大男に怯えている。頑張れ夜差。お前の方がタッパあるだろうが。ちなみに夜差は一宮くんの友達集団とすれ違うたびに俺の背中に隠れるくらいこの人達を怖がっているが、四ツ谷くんは殊更苦手らしい。理由は雰囲気が怖いから。
夜差は唇を震わせながら四ツ谷くんに向け口を開いた。
「こ、こ、こんちは」
「……」
「あの、あの、あの、く、黒野、くんに、なにか、用ですか……」
「……」
「……お、俺っ、そこ、そこの、小さい人を、連れていかなきゃ、いけなくて……」
コイツ、四ツ谷くんが俺の名前を知らないと思って「小さい人」の代名詞使いやがった!
「……」
「……黒野くぅん……」
何を言ってもただ見てくるだけの四ツ谷くんにとうとう痺れを切らしたのか、遠くから夜差が俺を見て鳴き声を上げた。はあ。夜差はてこでも動かなさそうだ。俺が迎えに行ってやるしかない。
「あの、俺、用事あるんで、すみません……。あ、一宮くんの体操服は、明日返すんで……」
自分でもなんの決意表明をしているんだろうと思いつつも、清掃用具を持ちながら逃げるようにして夜差の元に走って行った。
「夜差、行こ」
「う、うん……」
夜差の腕を引っ張ってその場を離れる。怖くて後ろを振り向けない。本当に、あの人達なんだったんだ。
「黒野くん、ひ、人付き合いは、考えた方が、いいよ。俺達だけじゃ、不満なの?」
夜差は荒く息を吐きながら言った。ああそうだよな、俺も本当にそう思う。でもなんで自分達は「良い人付き合い」の方に入ってると思ってるんだろう。俺が慣れてるか慣れてないかの違いなだけで、夜差達も、三好くん達も、厄介なことには変わりない。
「不満もなにも、これ以上周りに変な人置いておけないよ……」
一瞬だけ、三好くん達とずっと仲良くしていられる一宮くんは俺と似てるなんて思ってはいけないんじゃないかと思ったけど、厄介な人が常に周りにいるという点では俺と一緒かもしれない。似たようで違う世界を生きている一宮くん。一宮くんに問題はないけど、周りが問題ありすぎるので、もうなるべく関わりたくないないかもしれない。
「そうだよね。漆くんも、木闇くんも、変だし……」
思わず夜差を見上げてしまった。どの口が言うんだ。夜差は緊張とダッシュの疲れからか、若干汗をかいていた。でも焦っている様子はない。自分の発言に何も思うことはないようだ。
教室に入ると漆と木闇がスマホゲームの通信対戦をしていた。木闇、昔はあんなにゲームとかオタクくさいやつやってられっかみたいなこと言ってたのにな。仲間外れが嫌いすぎて、どんどん俺達に染まりつつある。
俺と夜差に気付いた漆と木闇は画面から顔を上げた。
「おい! 遅えぞ、チンタラ掃除してんじゃねえよ!」
「はいはい、すみません……」
「黒野、俺さっきSSR5枚引いた」
「良かったな……」
「10連ガチャの1/2がSSRなことあるんだ!? 漆くんって本当に運だけはいいよね」
悔しいことに、こいつらの馬鹿さ加減を見てると安心してしまう。
木闇はスクールバッグを乱雑に持ち、ズカズカと教室を出て行った。俺達も後を追うように木闇に着いて行った。
●一宮視点●
翌日。休み時間、トイレから出て教室に向かおうとすると、前方から物凄い勢いでこちらに走ってくる人がいた。黒野くんだ。黒野くんは俺の目の前でぴたっと止まり、息を整えて、俺の目の前にカバンを差し出した。
「こっ、これ、体操服、ありがとうね……」
「え、あ、うん、全然!」
黒野くんはキョロキョロと周りを見渡して、何かを確認してほっと胸をなでおろしていた。
「……もしかして、昨日三好と四ツ谷になんかされた?」
「い、いや、別になにも……。あ、俺とここで出会ったとか、わざわざ言わないでね」
「……」
クソ、アイツら黒野くんに絶対なんかしただろ! ムカついてきた。後で絶対問い詰めてやる。
黒野くんは気まずそうに俺を見ていたし、俺もなんとなく黒野くんと目を合わせられなかった。多分、なんとなくだけど、俺らは同じようなことを思っているのだろう。
キーンコンカーンコーンとチャイムが鳴り出した。黒野くんは苦笑いを浮かべながら、あの、と口を開いた。
「なんか……、うん、お互いあんまり関わらないようにしようか……」
「うん、そうだね……」
俺もそれを言おうとしていた。何故なのか、俺達が交流を深めるととてもめんどくさいことが起こってしまう。お互いそれを理解してしまったらしい。
俺達は無言で固く頷き、それぞれの教室に帰って行った。
数ヶ月後、馬鹿な俺はその約束も忘れ、美化委員の清掃で普通に黒野くんに馴れ馴れしく話し掛けてしまい、また面倒なことが起きてしまうのであった。
◎一宮守
黒野くん?なんか俺と似てるよね!でも黒野くんの友達ってかなりヤバイから、凄く大変だと思う(笑)
と、思っている
◎二井虎太郎
手作りお菓子のお返しにラ○ュレのマカロンをあげられる懐の広さ。うーん、義理堅い。
◎三好叶斗
友達の友達は友達!一宮の友達は俺らの友達なんだから、俺らがちゃんと査定しないとね!
◎四ツ谷天音
正直あの自分より大きな男が、自分の何に怯えていたのか分からなくて悲しい。
◎五藤空良
サッカー部の中で、まだマトモに木闇の相手をできていた唯一の男。プレースタイルが無茶苦茶なので正直辞めてくれて良かったと思っている。
●黒野文
一宮くん、なんか俺と似たものを感じるな……、でもあんなヤバい人達が4人も周りにいるの、大変すぎるでしょ(笑)
と、思っている
●漆千佳
SSR5枚も引いた!黒野見て!
●夜差奈之
一宮の友達はみんなデカい(自分より小さいだろ)し、圧があるし、頭の回転も早そうで何も太刀打ちできなさそうなので全員怖い。
●木闇凪
誰が相手だろうが関係ない。俺は俺。黒野の友達?興味ないね。(死ぬほど興味ある)(興味しかない)
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