2023.03.02 08:26お蔵入り「虚言癖と家から逃げた人」「ぼくのお父さんは遊園地の園長さんをやっています。みんなが笑顔になるハッピーな場所でハッピーをとどけることができて最高だって言っています。みんなお父さんのことをうらやましがります。ぼくはそんなお父さんをほこりに思います。ぼくのしょうらいのゆめは遊園地のお兄さんになることです」 当たり前の事だけれど、その教室では初日にして既にいくつかのグループが出来ていた。新顔の俺は物珍しいのか、多方面からチラチラと視線を感じる。自分で決めた事とはいえ、少しばかりナーバスになった。 誰もいない、誰も知らない高校に行きたかった。その学校は中高一貫高で、山奥にあり深々とした森林に囲まれていた。雑音が無く、中心部にいたら触れ合えないであろう自然が良い影響を与えるのか、文化系の...